ホーム > ヨミモノページ



リネンってどんな生地?
もっとリネンという生地のことを知ろう!






|天然素地のなかでもとても優秀な素材
|それがリネン(リンネル)




洗えば洗うほど、使えば使うほど、リネンはだんだんと柔らかくなります。
大切に扱えば何十年と使用することができるのも魅力の一つ。
そんなリネンをヨーロッパ人は愛して止みません。

リネンは古いほど価値が上がることがあります。
ビンテージリネンはヨーロッパでは高値で取引されることもあります。
質の良いリネンシーツなどは親から子供へ引き継がれることも決してめずらしくないのです。
なぜなら、上質なリネンは使いこむほどに肌触りが良くなるから。

上質なリネンは大切に扱えば耐久性も抜群。
そのため長年使用された上質なリネンは宝物でもあるのです。
質の良いものを長く大切にするヨーロッパ人らしい考え方です。


ちなみに、リネンは英語名です。リンネルはフランス語です。




|リネンを着る
|リネンの着心地は?



さらりとして爽やかな着心地です。
吸水性や発散性が優れているため、蒸し暑い夏でもさらりと心地よく着ることができます。
天然素材のため、素材の細胞が水分を吸収、発散してくれるのです。







|リネンはどんな麻?
|リネンを買おう!



麻と呼ばれる植物は結構たくさんあるのです。
フラックス、ラミー、ジュート、ヘンプなどなど。
大麻草も麻の一種でありましたが、それは過去のことで
現在は麻と名乗ることが許されていません…


現在日本で衣類に『麻』と表示できるのはフラックスラミーのみです。
そしていわゆる『リネン』と呼ばれるものはフラックスから作られた生地を指します。
ですので麻100%と記載があっても、リネン100%とは限りません。
要注意です!!


フラックスから作られたリネンはとてもしなやかな肌触りでチクチクしません。
『麻100%』と記載があっても、購入前に『リネン100%』かどうか必ず確認しましょう。



ではラミー(苧麻 ちょま)という生地は?
ラミーの糸はリネンの糸より太く堅くハリがあり、リネンの様なしなやかさはありません。
リネンとラミーは全く違う素材と考えても言い過ぎではありません。
(おそらく欧米人はまったくの別物と主張することでしょう)
麻の服がゴワゴワチクチクする印象があるのは、
おそらくそれはラミーだったのではないかと思われます。
麻100%と記載がある安価な生地は、ラミー100%の可能性が高いです。



『ラミーリネン』という生地がありますが、
こちらは麻100%でも、ラミーとリネンの混合布になります。
これも正確にはリネンではありませんので、少しお値段が安価になります。

ラミーとリネンの比率は製品により異なりますので購入前に必ず確認してくださいね。
ラミー率が高ければ高いほど、生地の価格が安いはずです。

ラミーリネンの欠点としては、
やはりラミーが混じっている限りチクチクゴワゴワすることがあるでしょう。
麻素材らしいシャリ感を求めるならラミーが混じっている方が良いかもしれません。


ですが、布屋だからこそはっきりと主張しますが、
リネンは多少高額でも質の良いものを選んでください!!
使い心地が全くと言っていいほど違いますよ!






|ウォッシャー加工されたリネン生地
|ナチュラルなしわ感を楽しもう!



現在、フェリダで扱っているリネンはウォッシャー加工が施されています。
熟練職人さんの手によってしわを付け、天日干しで自然乾燥させているので、
機械によるウォッシャー加工よりもしわが取れにくく、自然なシャリ感があります。


自然なしわを楽しんでほしいため、洗濯後、アイロンをかけないでください。
(または当て布をして軽ーくかけてください)
弱めに(軽く)脱水し、まだ水分を含んでいる状態で引っ張りながらよくのばして干してください。
それだけでも余分なしわは防げます。
また水分をたくさん含んでいる場合は、水分の重みだけでもかなりしわが伸びていきます。
できるだけ直射日光に当てず、陰干しにしましょう。


食べ物をこぼして汚れがついてしまった場合、
すぐにぬるま湯と石けんを使って洗ってください。ほとんどしみは残りません。
すぐに洗えない場合は、汚れがついた部分が乾かないように水をかけて保湿します。
乾く前に汚れを落としてください。






|リネンを育てる
|リネンという素材はもともとどういう植物なの?



リネンはフラックス(亜麻 あま flax plant)という植物の茎組織から作られます。

フラックス(亜麻)は一年草の植物です。種をまいてから約100日くらいで収穫ができます。
育てるのにあまり水を必要とせず、またコットンのような大量の農薬も必要としませんので、
環境的にもやさしい素材と言えます。

フラックス(亜麻)の茎はリネンになり、実は亜麻仁油(あまにゆ)としても重宝されています。

収穫したばかりの亜麻の色から、亜麻色(あまいろ)という言葉も生まれました。
ドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」というクラシック曲もあります。





|リネンのお値段
|いくらくらいが相場なの?



質の良いリネン生地を製造するには、とても手間のかかる作業が必要になります。
リネン素材が高価なのはそれが理由でもあります。
同じリネン100%でも価格が異なるのは、製造工程の違いによる場合も大きいです。


また残念ながら、リネン100%でも質の悪い生地も多々出回っています。
多少高くても質の良いリネンを選ぶ方が長く使用することができるため
最終的にはもっとも経済的だったりするのです。